第1章 ふわふわオムレツ【菊丸英二】
照れた様にはにかんで見せる英二の顔を私はただ呆然と見ていた。
今の言葉は、中学生である私達にはまだまだ早い…甘いプロポーズの言葉の様で。心臓が煩い位に鼓動を速め、頬が真っ赤に染まっていくのが自分でも分かる。
私はスプーンを置き、歯を見せる様に子供っぽい笑みを浮かべた。
名前「私も、いつか英二を旦那さんだって言える様になりたい…っ」
菊丸「……っ!名前ちゃん、かーわいい!」
立ち上がり身を乗り出す様にして近付いてくる英二の顔、屈託の無い笑みを浮かべ…私の額に口付けを落とした。
まだまだ子供な私達だけど…いつか来るかも知れない甘い日々を思い描くのは、罪じゃないよね?