第1章 1話
雄英前────
車で20分程、ガタンゴトンと揺られて着いた先は数多くのプロヒーローを排出する名門中の名門───────雄英高校だ
相澤に着いてきて何度か来たことのある彩夏でさえ、毎回大きいなぁ...と見上げるほどである
まぁ、私が通ってる公立中からすればそれは桁違いに大きい
(相澤)
「着いてるんだから騒ぐな。校長室行くぞ」
(彩夏)
「はーい」
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久しぶりに“あの人”'と会える
なんか楽しみすぎる...
毛触らしてくれるかなぁ
と、彩夏は大きな希望を持って校長室のドアの前でドキドキしていた
コンコンコン
(相澤)
「校長。相澤彩夏連れてきました。」
(校長)
「入っていいよ!」
(相澤&彩夏)
「失礼します」
ペコッ
(校長)
「待っていたよ!彩夏!」
これでも最初はきちんとしておかねば。という思いもあったのにも関わらず
彼にあった瞬間そんな考えは頭からスパーンと抜け、彩夏は校長──根津の元へと走っていった
(彩夏)
「久しぶりですね!根津さん!
もふもふさせてくださいー!!!」
(根津)
「いいとも!
最近この毛の調子がすこぶるいいんだよ!」
やったー!
じゃ、遠慮なく
彩夏は手をワキワキさせながらジワジワと根津に近づいている