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【ヒロアカ】ImageHero Dream

第5章 5話







私の運命はもう生まれた時から決まっていた。




相澤家では代々生まれた子を予知の個性のものに見てもらい、個性を把握する。

そして、その個性を存分に生かせるよう幼い時から訓練されていく。






彩夏が生まれた時にも、もちろん予知してもらった。


相澤家当主でオールマイトと張り合うほどの人気と力を持つ父、実。

その父に唯一渡り合える母、再子(さいこ)。

父の個性を受け継ぎ、雄英高校に推薦で首席合格した姉、現乃(ありの)。


こんな家族から生まれる子は一体どんな個性の子が生まれてくるだろうか。

相澤一族の間ではこの話でもちきりであった。

どちらの個性をとっても強個性であることは間違いなかった。




個性が発動するのは4歳から。5歳の時までには個性が出現する。
そのため、予知してもらう時期は4歳半〜5歳頃を目安に行っている。





予知してもらった彩夏は4歳半頃。
だが、個性は出ていなかったのだ。


つまり、無個性だということである。



生まれた瞬間から、父も母も姉も親族も私のことは見えないように過ごしていた。



私がするのは毎日のお勉強。

一日のほとんどを自分の部屋から出ずに過ごした。

父も母も姉のことならなんでも話を聞く。


だけど、私は目も合わせてもらえない。







4歳になったある時、男の人とお父さんが現れた。


(実)
「困ったことがあればこの人に頼りなさい。」



と、連れてこられたのが一族のはみ出し者の消太にぃだった。

ヒーローにはなったが、私の世話をするということを引き換えにメディア露出を拒んだらしい。



幼いながらも感じていた。

“この人に頼りなさい”ということは“私達に接触するな”ということ。


(彩夏)
「はい、よろしくお願いします。」

(相澤)
「こちらこそ...」



私の周りにいる人は皆、私と目を合わせない。

だけど、この人消太にぃだけは目を見て話を聞いてくれる。



少しずつだったけれど、凍りついた心は消太にぃのおかげで溶けてきているように思われた。

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