第12章 真実を求めて
〜 ナレーション 〜
トュルルル…トュルルル…
鉄「ダメだ、やっぱり出ない」
瑠花「コッチもダメです!家の電話に掛けても『知らない』の一点張り……。テメーの甥が全然帰って来ねぇのに何なんだよあのババアはッ!!」
怒りに任せて瑠花は携帯を床に投げ付けた。
砕けた液晶のガラスや部品が辺りへ飛び散る。
蓮に続き迅までも音信不通になった。
迅の家に行ってもみたが帰ってないらしく、叔母に聞いても「知らない」としか言わない。
警察に届け出ても蓮の時と同じく目撃者がいない為、何の情報もない。
瑠花「警察も役に立たない…唯一の身内の叔母は甥がいなくなっても知らん顔…あいつらみんなクタバレ!!」
鉄「落ち着け瑠花。けどまさか蓮だけじゃなく迅まで行方がわからなくなるなんて…いったいどうなってんだ…」
瑠花「先輩、コレももしかして蓮のとこのクソ野郎のせいじゃないですか?」
鉄「蓮の叔父さん?」
瑠花「だって、あの日迅が蓮の家に行った後すぐ迅と連絡取れなくなったじゃないですか!?何回も家に来て蓮の事調べてる迅が鬱陶しくてあのクソ野郎が迅に何かしたんじゃないですか!?」
迅も…そして鉄もそうだが、瑠花は蓮がいなくなった原因は蓮の叔父にあると疑っている。
蓮の叔父が帰ってきた翌日に蓮はいなくなり、その1週間後に蓮の家に行った迅もいなくなった。
二人の失踪事件には少なからず繋がりがあるのではと…そしてソレには日頃から蓮に酷い行いをしていた叔父が関わっているのではと瑠花は考えている。