好きになってもいいですか。~声優さんと恋をしよう~
第5章 不安
急いで外に出ると
既にマネージャーさんらしき人が車の前で待機していた
「遅いですよ梶さん」
『あーいや、ごめんごめん』
「あ、あなたが梶さんの…」
『え、はい!あの、私は、えと…』
一緒に住んでいる、ってバレたらいけないと思い、焦っていると
「梢ちゃん、大丈夫だよ
この人には梢ちゃんのこともう話してあるから」
梶さんの言葉を聞いてホッとした
『梶さんのお家に住まわせてもらっています
美南梢です!よろしくお願いいたします』
「美南さん、よろしくお願いいたします
お話は伺っております
私は梶のマネージャーの吉岡陸人と申します
梶は少々問題児ではありますが、
仲良くしてやってください」
「ちょっと!問題児って何さ!」
「ほら、今まさにぎゃあぎゃあ騒いでるところが、いかにも問題児ではないですか」
「んだと吉岡ぁ!」
(……ケンカするほど仲が良い……ってことか)
それにしても、マネージャーさんもかなりのイケメンである
背も高いし、190近くありそうだ
スーツとメガネも似合っている
いかにもただ者ではない感じがあるが…
(元モデルとか?顔も小さいし)
通行人の人達もチラチラとマネージャーさんを見ている
そりゃこんな容姿の人が普通の住宅街なんかにいたら目立つだろう
「てか、前から思ってたんだけど
もうちょっと柔らかく言ってくれればいいのに!人の気持ちも知らないでズケズケと…!」
「本当のことではありませんか
捉え方は人それぞれです」