第38章 疑心暗鬼

　翔side

　ー空き家.売家ー


　悪い事ばっかじゃない……

　当然良い思い出も詰まった家


　3才から14年……


（売リに出てる）


　差出人不明


　この家の住所も、園の住所も書かれてない手紙……


　学校帰りに、園のポストを確認して皆に配る係りになった私……


　冗談で二宮さんをストーカーって……　言ったのと違って……


　心辺り？　考えたくないけど……


　最近起きた事と絡めて考えたら……　疑いだしたら……


（私の運命かな？　運が……　上向きになってきた頑張ろうって思うと……　また悪い事が起こるの）



　ハァ

　溜め息ひとつ……



「翔ちゃん？」


　声で分かる……　お母さん……　けど､今は


　……会いたくないの……


　涙が止まらない……　何か……　何が……　


　もうイヤ……!　


　逃げ出した私に


　里那「翔ちゃん？!」



　お母さんが叫んでる……


　ゴメンね……



　今……　会ったら


　自分が何言い出すか分からないの……