第35章 珍しく言ってる事が?と､幸せな日

　カズ「さっきから思ってんだけど、何か吹っ切れた感じがするんだけどさ……」

　翔「私頼られたの!」


　瞬間､私の気分は持ち直して


　翔「だってね!　悠紀香ちゃんが私のことママって呼んでくれたんです!」

　カズ「うん……　朝から気付いてたけどさ……　悠紀香ちゃんは時々そう呼んではニコって笑いかけたりさ、翔ちゃんは悠紀香ちゃんに替え歌で……　幸せそうにさ」

　翔「昨日の夜、悠紀香ちゃんちっちゃい手を伸ばして『ママ』って『ママいかないで……』って……　きっとママの夢見てたんじゃないかと思うんです。私その気持ち良く分かるから……」

　カズ「成程。けどさ、面白いよね？　悠紀香ちゃん『しょうちゃ』って呼んでみたり……『ママ』って呼んであ!　いけないって顔してみたり、可愛いなって……」

　翔「本当可愛いのに……　二宮さんもここの子達、皆そうだけど……何か一言、言うのに人の顔色とか見て……　朝起きて昨日の事は悠紀香ちゃん夢見てたんだから……　って私思おうって……　けど、悠紀香ちゃん『しゃみちいときしょうちゃ、ママってよんでいい』って……」

　カズ「けど、つい「ママ」って言いそうになってあ!　って顔してるんだ（笑）」

　翔「はい!　悠紀香ちゃんにいつでもママって呼んでって!」

　カズ「成程。それで羨ましくなって、美苗ちゃん茉莉ちゃんに……　洋輝は上手い事翔ちゃんに甘えたり!　理人の奴は!」

　翔「二宮さん？　珍しく言って事が良く分かんないですけど？」

　カズ「鈍感ちゃんだね？　誰がどう見たって分かるでしょが!」


　何で私キレられてんの？　

　いつもなら反論するけど……　その日の朝は幸せで　


　……ま、いっかって……

　──ー

　けど……　幸せってか長く続かないんだね

　ナニコレ？　私には幸福は……　来ないの？