第26章 いっちよに入ろ!

　翔side

　漸く、少しだけ心の霧が晴れて……うん、ここで（施設）で頑張るしかないんだ!　

　不安があるとしたら、明日から新しい学校に……　

　怖いけど、ゴチャゴチャ考えたって仕方ないもん


　翔「ヨシ!」

　カズ「何がヨシ?」


　二宮さん……　2か月前から助けられっぱなしなんだけど……　なんか　……ね？　


（……）


　二宮「オイ!　こら無視すんなー？」


　無視したくなるでしょ？　そそくさと側から離れると


　相葉「ほら、悠紀香ちゃん」


　思わず、笑みがこぼれちゃう。だって悠紀香ちゃんてば、白地に赤い苺柄のシャンプーハットを持ってるんだもの!　


　悠紀香「しょうちゃおふろいっちょ」

　翔「うん!　悠紀香ちゃん!　いっちょに入ろ!」


　背中に相葉先生の視線感じるけど、気づかないふり

　本当はいろんな疑問がぐるぐるしてんだけど……


　悠紀香ちゃんホント可愛いの!　キャッキャって笑って。内気って聞いてたけど、性格は人それぞれだもんね？　


　翔「悠紀香ちゃん、お姉ちゃんお手々があんまり……　下手くそでごめんね？」

　髪の毛洗ってあげてるんだけど、心配でそう言うと

　悠紀香「ゆきしょうちゃ……」

　翔「洗ってくれるの？」


　そう、左側はねなんとか。問題は右側で、私の髪腰まであるから切ろうかな？　って思うくらい、洗髪っていうのが問題だった


　それにしても、悠紀香ちゃん、私が髪を洗う時したように、指の腹でモニュモニュってちっちゃなお手々で真似をしてるんだけど


　はっきり言ってこちょばゆいの!　（笑）