Sapphire〈小悪魔系男子にご注意asobase?〉
第58章 もう1つの夢①
翔「怪我をして、今まで胸に秘めて来た事。諦めなきゃって、思った時は悲しかったけど…… さっきも言った通り、園に入所してちっちゃい子達に私凄く頼って貰えて嬉しくて…… お母さん。本当に私大学に行っても良い? お母さんの送ってくれてるお金使っても? 園の先生達の姿を見て私、児童指導員の仕事がしたいなって…… 施設に入所している子供達の、支えになれたらなって」
偉いね翔ちゃん……
そんな風に明確に自分の夢描いて……
将来のビジョンの中に俺は……
入って無い事だよね?
お母さんと妃那さんの表情も
俺に対する同情みたいなの感じられて
翔「二宮さん!」
不意に翔ちゃんに呼ばれたんだけど、動揺悟られないように努めて明るい表情を作って
カズ「何どうした? 凄いね? そんな立派な夢見つけられてさ。良かったね」
あぁ俺ってバカ……
本当に良かったと思うよ? けど本音の部分ではさ……
翔「二宮さん、私図々しく、もう一つの夢もあるんです。けどそれは二宮さんと二人の時に話しますね?」
もう一つの夢?
俺、自分の都合の良い様に……解釈しちゃうよ?
妃那「それって、翔ちゃんの、ちっちゃい頃の夢に関係ある?」
本当、お母さんといい、妃那さんも……
俺の気持ちを代弁して聞いて下さってさ……
ありがた過ぎる
翔「もう! 妃那ちゃんもお母さんも……ストレート過ぎ! 私と二宮さんとの思い出だもん! 今は答えないよーだ!」
妃那「何よケチ!」
母「うふふ。私も、妃那ちゃんも、いつも言い過ぎて後悔する事ばっかだけど…… 今回は……」
そう言ったお母さんと妃那さんの表情を……
そして翔ちゃんの表情見ていると……
怖いけど早く聞きたい……
神様お願いします
どうか翔ちゃんの夢が俺と
同じであります様に……