Garnet 真恋 ~初恋と宝石Ⅲ~ Kazu.N
第90章 パパとママ
翔side
仁『翔ちゃん、二宮くんにはいつ合わせてくれるんだい?』
翔『え?』
実家に、珠ちゃんの事を相談しに行って美樹さんの作った、チーズタルトとコーヒーを頂きながら、爆弾発言をした父に
私は固まってしまって
翔「パパ…… 頑張ってるの。二宮さん…… あの……色々とあったかもしれないけど…… えっと……」
二宮さんの事怒ってるの?
余り褒められた事じゃないから?
離婚とか……
美樹「大丈夫よ。パパは智さんから色々聞いて、どんな人かな? って興味があるのよ。別に取って食べようとか、反対しようとかじゃ無いから」
仁「美樹! 余計なこと言うんじゃない!」
ホントだパパ…… 照れてる?
それよりも日頃ダンディで、ビシッと決めてる感じの父が…… 美樹さんには頭上がらないんだって思ったら……
仁「何笑ってるんだ?」
翔「別に…… あの……」(笑)
何か感じ取ったらしい美樹さんと一緒に笑っちゃって…… ずっと父に捨てられたって…… 一緒にお茶したり食事をしたり
再婚相手の美樹さんとも、こんなに仲良くなれるなら、8年前一緒に暮らそうって言われた時に……
仁「8年前に…… 何が何でも暮らしてれば…… ゴメンな……」
同じ事考えてた。些細な事で感じる幸せ……
翔「今同じ事思ってた。パパ? 確かにすれ違っちゃったけど、8年前に暮らしたらきっと、上手くいかなかったじゃないか? って思うの」
仁「確かに。あの時、翔ちゃんは自分の殻に閉じ込もった感じて…… お互い喧嘩別れしたかもしれないね」
美樹「智さんも、同じ事を言ってましたね?」
仁「智が、『二宮くんは一本芯の通った人間だって』だから翔ちゃんは、幸福になれるって……珠稀ちゃんにも会いたいな。翔ちゃんとずっと一緒に居てくれて。お礼を言いたいし」
(智さんありがとう)