Moonstone キミはキミだよ【Kazu.N】
第56章 二人の悲しみ
カズside
分かっているつもりでいた……
貴女ばかり見て、考えているからって
今回の出来事の他にもまだあるの?
翔『……昨日、ゆなちゃんと真希さんのウチに泊って……』
カズ『うん? 真希さんのウチ?』
ここ3週間は、翔ちゃんのウチで、週末は過ごしていたらしい……
今さらながらに、違和感を覚えた事は本当に深刻で……
翔「智さん『松本先生を慰める会で飲み会だぜ! 明日《今日》は真希とデート!』って。ママ、パパも出掛けるからって……」
(……)
でも次の瞬間……
カズ「最低な奴!」
憤りしかねぇよ! 内容がさ……
でも、俺も最低な奴だ!
翔「ゆなちゃん、野球部のマネージャに、テストの終わった日の11日の、金曜日に入ったけど、その日と13日、日曜日だけの二回しか、まだ。14(月)~16(木)までは、追試の人の為部活無くて。昨日の木曜は有ったのに、昨日と今日は無くて。日曜日から本格的に……」
カズ「うん……」
翔「ゆなちゃん。入学した時からずっと…… マネージャーになりたくて。でも私のために…… だから、先週までずっと野球に関しては素人だったから、私もだけど。一生懸命本読んだりプロ野球見てみたり。もう、殆どルール把握しているんです。昨日の先生の話で不に落ちたんですけど…… えと……」
成る程
泣きそうになっている翔ちゃん……
真面目なゆなちゃんと翔ちゃん……
一途な二人……
昨日の、松本センセの話から見えた事……
二人の悲しみの訳は……
ゴメンね
気が付いてあげなくて……