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Moonstone キミはキミだよ【Kazu.N】

第54章 大人になるという事


 カズside

 俺はまだ人生を達観する事は出来ないけどさ

 松本センセも辛い立場だよね? 


 潤「智も知っての通り、特に本気で教師になりたいと思ったわけじゃなくて、漠然と。やっぱ色んな理不尽に遭遇したけど、生徒と接してるうちに教師という仕事が魅力的だって思えるようになって。二宮、相葉みたいな一生懸命な奴。サクラ姫、アザミ姫みたいな人の為にとガンバる女の子。智、真希さん、ちな。皆人の為に動く人達ばっかりだ。俺もそういう人になりたいって思う様になって』

 智「潤、おめぇも一生懸命って分かってんよ』

 潤「……サンキュー智。理事長は俺の伯父なんだ。母親の兄何だけど残念ながら、妹=可愛いと言う人じゃなくて、自分が可愛いの人なんだ。俺の考えが甘くて……この学園来たら苦労はそんなに……って甘い考えで入って」

 別段……松本センセの考えは甘いのかな? 

 そう言われればそうかもしれないけれど……俺は


『お前は俺の言う事を聞いてればいい』


 っていう風にさ、自分の考えを押し付ける方がよっぽど俺には『罪』だとしか思えないけどね

 だってさ。エース交代した奴がちょっとばかし、他の家庭よりも裕福だとか。PTA会長の息子だとか。実力で選ばれたんじゃねぇの丸分かりで、松本センセも、副顧問って名ばかりで、練習だけ見ろとかさ。生徒会顧問したり。それじゃ顔だす時間が無いはずだよな? 最近は『何なんだろう?』しか出て来ないや


 やっぱ……

 大人になるという事は、こんな事に慣れてかなきゃいけないのか……

 相葉さんの

 雅紀「来年は頑張る! ここに来る前、今の話ゆなちゃんについ話ちゃってさ」

 って相葉さんは案外冷静で

 ゆなちゃんは、さっき取り乱した時と同じ表情のまんまで

 翔ちゃんも


 なのに


 俺も相葉さんも気が付いてあげなかったんだ……


 それどころか

 松本センセに


 カズ「今日は俺と相葉さんをあだ名で呼ばないんだね?」

 ってからかってさ

 潤「いくらなんでも、こんな真面目な話の時にふざけて呼べるかよ! っ」

 って……

 センセや大野さんさえも……


 翔ちゃんや、ゆなちゃんの表情が……

 落ち着いてる……なんて


 なぜ思ったのか? 


 見えたのか? 


 後悔しても遅い……





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