第38章 答えはシンプル

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　潤side

　潤「凄いな。カズのコ」

　智「ね？」

　潤「……」

　智「……」


　潤「オイ!　それは火曜日までの話しだろ？　肝心な今日の事は?　ドコいったんだよ？！」

　智「あー悪りィ潤子ー。今までの話で、カズのコくん何て言ったか分かるでしょぉ？」

　潤「何となく。語尾伸ばすな!」


　カズ『社会人になると、組織からハミだした人は簡単に切られますもんね？　大野さんはきっと、翔ちゃんの側にいて、言い方悪いけど貴弘さんの病院に勤めて。周りの人達を監視してたんですよね？　そして周りの人達は大野さんを。俺、大野さんは間違って無いと思います。大野さんがいたから、翔ちゃんは頑張って来れたんだと思いますよ。ゆなちゃんの存在もね。大野さんのお父さんお母さんはもちろん。領さんも……間違ってない』


　智「……だってさ!」

　潤「ごもっともだな」

　智「『ありがとう』って返してぇ」

　潤「それで？」

　智「翔ちゃん……ゆなちゃんまた抱きあって泣いてさぁ……カズのコくんさ『翔ちゃんにはナイショに、ゴールデンウィークですが、金曜日俺も貴弘さんに合わせて下さい。ダメなら日にちずらして。お願いしますっ!』って今日連れてった……組織のルール、治療方針や、人間関係のしがらみが嫌なのに……何にも言えず、抜け出せない俺なのに……いとも簡単にカズのコくんがさぁ……」