Moonstone キミはキミだよ【Kazu.N】
第30章 お嬢さま
カズside
デカイ……
ま、ね。専属ドライバーさんの方が迎えに来られた時点で想像出来たんですけどね
白壁に綺麗に手入れされた緑の蔦が……洋風の……
(すんげーでっかい家)
メイド「お帰りなさいませお嬢様」
翔「伯父さまと伯母さまは?」
メイド「お二人でお出かけになられるそうですよ。領様はお帰りにならないそうです」
翔「! ……素敵ね……じゃリビングてお話ししてもいいですか?」
メイド「はい。お茶のお支度しますね」
翔「二宮センパイ? どうしたんですか?」
はぁ、ちょっとね……
翔ちゃんの家は温もり……
ウチは……
でもメイドさんに敬語? 領さんの名前にピクって……
それに伯父さま伯母さま……って
大野智さんのメールも
〈もう少しで家に帰るから、もし話合うならオイラがいた方がいいだろ? 〉
……さっきは大野智さんが? って思ったけど
翔ちゃんの方が?
大野智さんの家で暮らしてるの……?
複雑な気持ち……なんか……
でも……翔ちゃんの抱えている事を思うと……
想像すら出来ない何か
俺だけじゃ無いんだ……