第27章 ナン…でだよ?

　カズ「はぁ〰い……」

　声もみっともないくらい裏返っちゃって……扉が開いてゆなちゃん……だった……

　ゆな「失礼します」

　ゆなちゃんは、一礼して部屋に入ってくると

　ゆな「二宮センパイ……あの……あの」

　可哀想なくらいに緊張しててさ

　なのに俺は……

　こんな時でも人をからかっちゃうって言うか ……

　素直じゃないって言うか……

　人に弱みを見せたくないって言うか……


　カズ「こんにちは｡ゆなちゃん｡ここから野球部の練習見えるんだけどさ､さっき相葉さんと話してたね？」

　ゆなちゃん､解かりやすくほっぺた紅く染めちゃって

　ゴメン……ゆなちゃん

　ゆなちゃんは、俺から逃げるように翔ちゃんの所へ行くと

　ゆな「翔ちゃん？」

　話し掛けたんだけど……

　翔ちゃん眼に光が……一瞬……

　でもさ

　また､また……さ……

　翔「翔ちゃん？　ぇ？　私？」

（何？　なん？　だ……これ？）

　翔ちゃんは

「翔ちゃんって誰？　私？」

　って感じでさ……

（ナン……でだよ？）

　俺翔ちゃんが……可哀想で

　神様……俺が翔ちゃん救えますか？　

　カズ『神様は居ないよ！』

　って言って来た……

　でもね人が神仏にすがる想い……が痛いほど分かったんだ……


　翔ちゃん､ね？　

　俺が全部受け止めるから

　話して……ね、翔ちゃん……