第24章 勇気の大丈夫優しい大丈夫

　翔side

　カズ《大丈夫!》

　二宮センパイ､勇気の大丈夫

　智「大丈夫」

　智さん､優しい大丈夫

　智『大丈夫!　違うよ｡貴弘さんは紗菜さんと翔ちゃんは違う人と認識してる｡2018年だと認識してる｡13年過ぎたのでなくて……自分の方が入院してるんだ……と｡現実を受け入れられない｡繊細過ぎて約束を守れなくて……一緒になって２年で紗菜さんは病に倒れて｡翔ちゃんは貴弘さんには赤ちゃんのまま……金曜日に亡くなったから……いつか翔ちゃんと向き合った時のための……勉強だよ』

　智さん……

　智『……回りの親類さまが……はぁ……互いに修羅場……』

　智さんの苦悩に満ちた表情……

　なんて声掛けたら……声出なくて……私の髪撫でていた手を離し顔を覆って

　ゆなちゃんが……

　ゆな『でも､智さんのママとパパは翔ちゃんのママとパパになってくれた』

　智『あぁ｡翔ちゃんの母ちゃんはオイラの母ちゃんの妹だからね！　オイラの妹だ』

　智さんの表情はいつものフニャんとした表情に戻って笑ってたの

　翔『でも私の為に伯母様に伯父様にも迷惑……領さん……』

　智『違うよ！　翔ちゃん!　13年……イヤ紗菜さんが入院した時から翔ちゃんはオイラのウチのコ!　母ちゃん父ちゃんが望んだ事だよ｡オイラの妹だ！』

　嬉しくて涙溢れて……智さん､また髪を優しく撫でてくれて｡ゆなちゃんは私の右手に両手を重ねて泣いてくれて｡智さん空いている左手でゆなちゃんを自分の方に引き寄せて……髪を撫でて

　智『両手に花だぁ！　ハッハハハー!』

　翔.ゆな『アハハハハ』

　もう､泣き笑いしちゃった

　ありがとう

　智さん!　ゆなちゃん!　

　カズ《大丈夫!》

　ありがとう
　二宮センパイ
　ほんとに大丈夫でしたよ

　ー回想終ー