Moonstone キミはキミだよ【Kazu.N】
第123章 無自覚って怖い
翔side
翔「あ! カズセンパイにプレゼントを渡さなきゃ……」
ようやく気持ちが落ち着いて…… ふと気が付いたの。カズセンパイにプレゼント渡してない! って
クローゼットから、プレゼントを出して振り返ると部屋の中を見回している
カズセンパイ
翔「カズセンパイ! あんまり見ないで下さい! 汚いから!」
カズ「どこが? 超綺麗にしてんじゃん。けど、そんな女の子っぽい部屋じゃないんだね?」
翔「私、高校に入学するまではもっと落ち着いた感じでモノトーンとか……」
カズ「俺、翔ちゃんはピンクとか、そんな部屋かと思ってた」
翔「ピンクはチョッと…… ママがほっとくと時々勝手に模様替えして。ピンクのシーツとか、布団カバー。あ! カーテンも変わってる時があるんです」
カズ「あはは! 母親ってさ、時々ね? こっちが望まない事やってくれるよね! 確かに!」
翔「本当に(笑)。けど、カズ先輩と出会って、色んな事が変わって気持ちに余裕が出来たのかな? 昔より、持ち物が色味が派手になって来たんです」
カズ「そういえばそうだね。鞄とかさ、黒とか茶色とかだったのに。今は…… 何か黄色とか、桜色の物。携帯は赤色だしさ……」
翔「桜色とか、布団カバーとかカーテンには、目がチカチカして、落ち着いて眠れないから、ムリ! って。思うけど…… カズセンパイに似ているアイドルグループの王子様のカラーが黄色だから必然的に……」
カズ「フーン…… 翔ちゃんはさ。今でもそのグループの赤色王子様のファンなんだよね? そう言えば、メガネのフレームも赤色だったし?」
翔「そうですけど! 辛くて悲しい時って言うか、その時の心の支えで。それに…… メガネのフレームの色が赤だったのは…… 今思うと、些細な抵抗だったのかな? それに携帯は…… カズセンパイが選んで下さったから……」