Moonstone キミはキミだよ【Kazu.N】
第110章 命の誕生④
雅紀side
-球団の寮.管理人室-
雅紀「ありがとう! 克実さん! いつもゴメンね!」
俺の為にさ、コーヒー淹れてくれてんだよね? 作り終えたそれを俺の目の前に置きながら
克実「ゴメンは無し! って言ったろ? 《メッセンジャー克実》は若い恋人達に、協力する事が出来て嬉しいんだから!」
雅紀「《メッセンジャー克実》ってアハハ!」
けど、本当に克実さんには感謝しかないんだよ? 慣れない一人暮らしとか、今回の事とかさ
辛い時に……
雅紀「この寮に管理人の克実さんが居てくれて俺凄い助かってる。じゃなかったら俺今頃…… それに、カズ迄チャッカリ克実さんとさ……」
克実「それは相葉くんと二宮くん、えっと…… ゆなちゃん、翔ちゃんの頑張りがね、私と球団動かしたんだよ」
雅紀「あれ? 彼女達の名前つっかえなかったね?」
克実「さっき二宮くんと…… 今さっき聞いたばっかで…… サスガにマズイでしょそれは(笑)」
雅紀「そりゃそうだ(笑)」
克実さんは急に真顔になると
克実「いや、真面目な話するとね。球団が、相葉くん達が、雑誌者に狙われた時にさ、彼女達を守ろうとしたでしょ。既に、嗅ぎつけてパパラッチしようとしてた尾行車を、危険分子の媒体等を…… とことん排除してるのを見た時に…… 『色々面倒みてやってくれ』って頼まれた時に、仕事としてで無く、どんなに凄い選手なんだろう? って思って興味がね」
雅紀「ありがとう克実さん。カズも同じ事。『大人ってのは』って、斜めに見てたのに『こんなにも、自分達の事思ってくれる人達もいるんだ』って。彼女達もさ『大人なんて嫌い』って思ってたのに『信じてくれる人達がいる』だけで…… 『こんな幸せが来るなんて思わなかった』って」
克実「そうか相葉くん、二宮くんも、ゆなちゃんも、翔ちゃんも頑張って来たんだもんね? 寮長はいるけれど、それはあくまで選手だからね。シーズン中にさ、色々言われるの可哀想だし。始め、メッセンジャーをしていた彼に、私がやるよって。私は私として、君達を好きになったからこうして"片棒"担いでるんだよ」