Moonstone キミはキミだよ【Kazu.N】
第17章 衝撃
カズside
え? あ、手が……指先が触れた? 視線を手元に……眼鏡?
翔ちゃんに視線を戻すと、眼鏡をフレームを開こうと微かに震えてて、だから? 掛けなおす事が……諦めたのか鞄に眼鏡をしまったんだけど……
……ざわざわしてる……あぁ
①『櫻井さん綺麗!』
②『うん。眼鏡外したら……』
忘れてた。二人いたの
翔ちゃんの可愛いさに気ついてざわざわしてるよ
……マズイ
①「櫻井さん甲田です。よろしくお願いいたします」
②「櫻井さん、高橋です」
翔「ぁ……櫻井です」
カズ「は? あー?」
思わず叫んでしまったよ
気ついたら三人しゃべってるし! 最初に名前自己紹介しただろ!
ヤバイ
有無を言わせず二人に帰るよう命令し、軽く睨まれたけど……知らね。翔ちゃん俺の大声にビックリして、益々震えてるし!
冷静に、俺の方が歳上の俺が冷静にならなきゃ。自分に言い聞かせてたんだ。でも翔ちゃんに悪い事してしまった訳で場の空気変えなきゃ……
カズ「翔ちゃん?」
翔「は、はい?」
カズ「ゴメンね」
翔「いえ……」
カズ「続きしよっか?」
翔「はい……」
作業しながら話したんだ。たわいもない話。好きな色、食べ物……とか
でも、金曜日放課後にって勇気出して誘ったのに……一瞬表情曇らすと
翔「ゴメンなさい……」
って
何か抱えてる……よね? 翔ちゃん?