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Moonstone キミはキミだよ【Kazu.N】

第87章 ミラクル王子とアザミ姫


 カズside

 てかさ


 翔『心臓が幾つあっても足りない』

 とかさ

 翔『そういう事照れずに言う』


 っておっしゃいますけどね。無意識に
 何の計算とか無い

 ……貴女のさ……


 只々、『自分の為に俺に迷惑が掛かった』とかさ、俺の為にに料理の練習をするとか……

 これ程の…… そうそう! 俺の事! 小悪魔って言いましたよね? 


 小悪魔なのは、翔ちゃんの方だから! 

 俺の方が、心臓幾つあっても足りないから! 



 翔「カズセンパイ? 明日3日で…… 日曜日だから、東京に帰っちゃうんですか?」

 カズ「なんで? あ! 俺に帰って欲しくないとか?」

 翔「もう! そういう事言わないで下さい!」

 カズ「ごめん…… 授業はね、6日の水曜日から。4日日曜日、5日月曜日、火曜日も休みなの。準備とかもあるし。4日の夕方には戻ろうかな……」

 翔「良かった…… 後一日半位、一緒にいられますね?」


(……よっぽど翔ちゃんの方が小悪魔じゃん! 首をさ、コテッ! と横にかしげて言うとかさ! もう! どんだけ俺の心揺さぶったら気がすむのさ!)


 そんな翔ちゃんだから……

 何の計算も無い。純粋な貴女が


 俺は……


 好きなんだもん……


 俺は、翔ちゃんには勝てないんだから……

 仕方ないよね? 心揺さぶられても……


 せめてものお返しだ! 


 翔「カズセンパイ…… どうしてそんな意地悪っ」


 意地悪? 

 髪を撫でたり、ホッペにチュッってすんのが何で意地悪なのよ? 

 愛でてんの! 


 そんで無くても、おじじ様、おばば様に、翔ちゃん奪われてさ! 

 オマケに領さん迄……


(要注意だな…… 大野さんと、松本センセに見張り頼まなきゃ……)


 カズ「翔ちゃん……」


 ……トュルトュルル……


(誰だよ? キスしよう…… と)








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