Orange Topaz~初恋と宝石~【kazu.N】
第88章 俺はズルいんだ~K~
-寝室-
のんちゃん不安にさせちゃってゴメンね
大事な話、ソファーとか、ましてやベッドに腰掛けて話すのはちょっと違う気がして……
ソファーとローテーブルの間に、ちょこんと座って向かい合って
不安に揺れた瞳で俯いて、スウェットの上着の裾の部分きゅって握ってるのんちゃん
ウチの苺ちゃん、スウェットって言っても、可愛くレモンイエローのでさ
体調とかの関係で、時々体が火照るみたいで……
下は短パンなんです。靴下履いてるとはいえ、この時期に寒そうで……
(どうしてもそう見えちゃうの)
ハッキリ言って俺にとっちゃ、目のやり場に困るんですが、奥さんだから?
見るのは構わないと思うけど…… 凄く恥ずかしい気分になるって言うか
けど…… 短パン履いてる理由が体調からで、それだけのんちゃんの体調面の事は周りが……
俺が、気を付けて見てあげなくちゃならない訳で……
カズ「のんちゃん、薄々感づいてたよね? なのに俺何も言ってあげなくてゴメンね。最初に伝えたいのは、俺はのんちゃんを愛しているという事。そして、これからも一緒に居て欲しいという事」
小っちゃく頷いたのんちゃん
早くその涙拭ってあげたい
抱きしめてあげたい
カズ「昨日さ、ヤマトと、タケル達と話をした時、俺『不安とスレ違いと誤解から』って言ったけど、不器用なヤマトとタケル、亜子ちゃんと結衣ちゃんとのんちゃんが…… 何て言ったら良いんだろ? 皆が、普通で正解って表現も…… とにかく俺が…… 自分でも時々イヤになるんだけど…… 器用に立ち回っちゃって……」