Orange Topaz~初恋と宝石~【kazu.N】
第72章 家族の愛~苺~
もう……何から話したらいいのか……
カズくんの哀しみを称えた瞳。亜子と結衣の苦しそうな……
亜子.結衣そんな表情をさせたの私だね……
亜子「結衣!?」
瞬間、貧血を起こしてしまったらしい結衣を、とっさに亜子が……カズくんが瞬時に反応して、二人を抱き抱えて……
やっぱり男の人だね? 力強さで二人ごと抱き締めながら、支えながら……
安全な様に二人と一緒に床に座り込んで……
涙で視界がぼやけてしまって
声を掛けてあげたいのに出なくて
「亜子ちゃん? 結衣ちゃん?」
耳までおかしくなったのか……微かな声で聞こえて来たのは……ノックと共に病室に入って来たのは……
のん「ママ……パパ」
ママは、病室に入ってきた瞬間直ぐに察したのか、結衣をソファーセットのソファーに寝かせて
次に、亜子の所に行って一人掛けのソファーに座らせると、ギュッと胸の中……腕の中に閉じ込めて
りん「大丈夫よ……」
って
それをじっと見つめていたパパ……
ママの様子をじっと見つめながら、不意に私の方に視線を戻すと
ギュッと抱き締めてくれて
視界の隅……静かに左手で顔を覆って涙している、カズくんの姿が映って……
尊和「ヤマトとタケルにはお灸を据えておいたから……皆で考えようね? のんちゃんが……私の大切な愛娘……私の傍から居なくなってもらっては困るよ……そんな事になったら私は生きていけないんだからね……」
のん「パパ……ママゴメンなさい……」