第30章 ウィンターカップ〜陽泉VS誠凛〜
『はぁ…まぁいつか分かるか…』
敦と話すのは楽しいけど疲れが凄ぇな…ゾーンにも入っちまったから体も重ぇ
と、もう一つ忘れてた
『敦』
紫原「んー?」
『新しいヘアゴム。やるよ』
今度は青色のヘアゴム
紫原「良いの?」
『俺とお揃いだな。それにあんなにボロボロまで使うとは思ってなかったからさ…』
俺はウルフカットの襟首の部分を縛っていて、それを指で弄る。軽い気持ちであげたヘアゴムを、俺が学校を辞めた後でも使ってくれていた…それが凄く嬉しかった
『…サンキューな』
紫原「べっ!別にちんの為じゃねーし!俺が捨てたくなかっただけだし!って…あ」
ハッとした様に敦は口を押さえた
『そうかよ。でもあれはそろそろ限界だから、新しいコレ使えよ』
紫原「ちん本当にズリーし…もう行く」
敦はそう言いながらどこか嬉しそうに帰っていった