第2章 「始まり」
~ジン~
水のせいか、さっきから足元が滑る。
それを気にしながら『雷』をかわす。
俺は、ライドに一気に近づき斬る。
しかし、簡単にかわされる。
なかなか当たらないのに、俺はイライラとしていた。
すると、遠くの方から…………。
「カルツ!避難させたよ!早くカルツ達も!」
ルカの声が聞こえてきた。
どうやら、戻ってきたみたいだ。
その事から、ビドは舌打ちをする。
そして、ビドはカルツの前から急に姿を消して………。
ビドの姿は、ルカの目の前に現れた。
俺やカルツが、息を呑み込む。
そして、カルツが声を張り上げる。
「ルカ!逃げろーーーっ!!!」
ルカは、一瞬何が起きたかわからず、その場に立っていた。
俺も、慌ててルカに近づこうと向かうが、ライドが邪魔をしてくる。
「どけよっ!!」
俺も、ライドに、向かって声を張り上げるが、ライドは落ち着いて口調で言う。
「………アノ娘ハ、死ヌ。オマエハ無力ダ。」
俺は、歯をかみしめ睨み付け、斬り掛かった。