第1章 「取り戻し」
写真入れのネックレスだった。
そこの写真を見ると………驚きを隠せなかった。
………その写真に、写っているのは…………。
俺と……………………
ハルツだった。
それも、5年前の物だった。
ある意味……最後の写真だ。
(………ハルツ…。頼む、生きていてくれ。もし…………死んでいたら…………俺は…………。)
俺は、唇を噛み締めて、フタを閉じた。
そして、そのネックレスを首に掛けた。
俺は、外を見た。
もうすでに、夕方だった。
……今日は、いろんな事があった。
俺は、息を吐いた。
「………俺は、絶対にハルツを捜す。生きていたら………。今度こそ、俺が救う。」
俺は、心から誓った。