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朧月夜

第3章 【裏】思い思われ/あんスタ鳴上


「水瀬さん、今日一緒にランチしませんか?」
「え? でも、私、いつも…」
「大丈夫です! コンビニで買ってきました! 事務所で食べましょう!」

私の職場の先輩でもある水瀬さんは、私よりも年上であるはずなのに小柄でとても綺麗だ。お肌も綺麗だし、髪も長いのにサラサラツヤツヤしている。それに優しいし、腕も確かだから指名率も高い。まさに女として目標にしてしまう人だ。
仕事もあって、ランチの時間がなかなか合わない時もあるけど、今日は思い切ってお誘いしてみた。

「いつもお弁当作ってるんですか?」
「うん。たまに旦那さんが仕事で早起きした時に作ってくれることもあるよ」
「旦那さんも料理できるんですか?」
「家事は一通りできるよ? でも、お仕事とっても忙しい人だからなるべく私がやるようにはしてるんだ」

あ、やばい、眩しい。旦那さん想ってる時の微笑みが綺麗すぎて、清らかすぎて眩しい!

「水瀬さん、偉いですね。うちは基本的にその時早く帰った人が家事やるみたいに決めてるから仕事終わりは少し憂鬱ですよ?」
「あ、鳴上さんも結婚してるんだったね」
「はい…まあ、旦那の方が私よりも綺麗で器用でなんでもできちゃうんですけどね」

私の旦那は人気アイドルである鳴上 嵐だ。私よりもうんと綺麗で女子力も高い男だ。私も自分なりに女子力を磨こうと日々努力しているものの、嵐を見るとまだまだじゃないかと、嵐に見合ってないんじゃないかと不安になる。

「私は鳴上さん、綺麗だと思うけどなぁ…髪も綺麗な色だし、お肌も白いし…」

うわぁ…水瀬さんの手、すべすべで気持ちいい。顔も近いけど、やっぱりお肌すごく綺麗だ…あと胸でかっ。腕にあたる感触でわかっちゃう。正直、旦那さんがすごく羨ましいっ。

「わ、私なんかより水瀬さんの方がずっと綺麗ですよ…! 何かケアとかしてるんですか?」
「特にケアはしてないよ? 普通にトリートメントや化粧水とか……」
「水瀬さん?」
「たまに…」
「……?」
「ううん。なんでもない。特に変わりないかな」
「そうですか…」

何か気になることでもあったのかな? 少し顔を赤くして首を横に振っていた。
ランチ中、水瀬さんは私の愚痴も優しく受け止めてくれて、なんだかお母さんみたいな安心感があった。

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