第27章 個性的な三振り
主「三人だけにしちゃってごめんね…えっと、君の名前は?」
?「あ…申し遅れました。僕は徳川家康公の刀、物吉貞宗と申します」
深々と頭を下げる物吉。
礼儀正しいショタ…可愛いっ!
?「俺はぁ!?俺の事は聞いてくれないの~~~~っ!?」
主「わわ、びっくりしたぁ…」
私の腰に抱き付いて来て、不服そうに言う。
物吉よりも小さく、とても活発そうな…この子もとても可愛い!!
?「む~~っ、人妻なら一番先に俺の名前を聞いて、優しーく頭を撫でてくれるんだぞっ!」
ああ…風呂場で人妻って言ってたのは、この子か。
私は目の前の彼の頭を撫でながら、目線を合わせる様にしゃがんで言った。
主「ごめんね?君があまりにも可愛くて、聞くの忘れちゃってた」
?「俺って可愛いの?へへっ、主も可愛いから特別に許してあげるよっ」
ああ可愛い!人妻…というワードは頂けないが、可愛いのは確かだ!
?「俺は包丁藤四郎。俺も徳川家康の刀なんだぞぉ、ふふん!凄いだろー?」
主「おお…徳川家康の名前が二回も」
有名な名前に思わず拍手した。
凄いなぁ…こんな小さいのに、二人共かなり歴史があるんだねぇ。
?「俺は鶴丸国永。平安時代に打たれてから、主を転々としてきたんだ。まあ、それだけ俺は人気者だって事だよな!」
主「……白い」
鶴丸「白いって…ぷっ…はは!驚きの感想だなっ、俺を驚かせるとはやるじゃないか主」
包丁「そんな事どうでも良いよっ、俺お腹空いたぁー!」
物吉「み、皆さん…っ!主様が困ってしまわれますよぉっ」
また賑やかになった。
私は早く起きた事もあり、今日は朝御飯は私が作ろう…と、三人を連れ台所へと向かった。