第16章 初遠征
主「分かりました」
政府「では本日より、審神者自身の手で報告書をお送り下さい」
言うだけ言って、切られてしまう通信。
私は溜息を一つ零し、広間へと向かった。
広間に着くと、丁度見付けた江雪に頼み事をしてみた。
主「あ…江雪。悪いんだけど、皆の事呼んでくれないかな?」
江雪「分かりました。皆さん、主様よりお話がある様です…」
思っていた以上に静かな声音で続ける彼。
その声で集まったのは、左文字兄弟だけだった。
主「うん、江雪ごめん…私が悪かった。みーんーなーーー!話があるから広間に集まってーーーーーっ!!」
隣でびくっと肩を跳ねさせる江雪と、江雪の隣で溜息を漏らし額に片手を添える呆れ顔の宗三。
そして江雪とは反対側の私の隣に来て見上げてくる小夜に目線を合わせるべく、しゃがみ込んだ。
主「ん?小夜ちゃん、どうかした?」
小夜「主様凄いですね。僕も大きい声出せる様に頑張ります…っ」
目をキラキラとさせて見詰めて来る。
うん…ごめん。私、五月蝿かったよね。
あああ…女としてどうなんだ!?
…………。
暫くして、皆集まってくれた。
国行は何故か寝袋に入り寝たまま蛍丸が担ぎ上げて来たんだが…あれは、来たって事で良いのかな?