第65章 へべれけ(*)
差し向けられていた男根の先に、そっと口付ける。
目線を上に向けると、そんな僅かな刺激にも、宗三は気持ち良さそうに吐息を吐く。
次いで、私は口を開き男根を咥えた。
宗三がしてくれた様に、彼が痛くない様に気持ち良くなってくれる様に、それだけを考える。
唾液を男根に絡める様にして、舌を動かし舐める。
自らの口内から鳴るクチュックチャッという、くぐもった水音が耳に届く。それは羞恥心を掻き立て、私の体を熱くした。
ふと、歌仙のモノを咥えた時の事を思い出す。
確か、こう…身体を前後に揺すっていた様な……。
私は記憶を頼りに、頭を上下させては口で男根を擦りあげた。
宗三「ぁ……っく…善いです…よ、主…っ、上手…です…!」
瞼を閉じ、快感に浸る様に僅かに身体を震わせる宗三。
感じてくれている。それが嬉しくて、もっと気持ち良くなって欲しい…その一心で上下の動きを激しくしていった。
不意に宗三は私の額に指先を添え、動きを止める。
主「ふ…ぇ?」
宗三「果てるならば、主の中で…」
そう言うと、宗三は私の上から退き、何故か私の隣に仰向けに寝転んだ。
え…どういう事でしょうか、宗三さん…?
宗三「誘ったのは貴女でしょう?勿論、満足させて頂けますよね?」
宗三は意地悪だ。
でも、それ以上に優しい事を知っているからこそ…私は従ってしまう。