第32章 黒バスキャラの頭撫でてみた。
ー黄瀬ー
私の膝でスヤスヤと寝ている涼太の髪を梳く。
…サラサラだ、女の子みたい。
指の隙間に髪を通したり、三つ編みにしてみたり、涼太の髪を好き勝手にイジっていく。
『綺麗な寝顔。…おりゃ。』
ほんの出来心で涼太の髪をわしゃわしゃと撫でる。
すると、その手を優しく掴まれ
「…なーにやってんスか。」
と呆れたように微笑まれる。
ー女の子より綺麗な貴方に少し嫉妬した。
ー火神ー
ゴンッ!
「ってぇー…。」
電車から降りる時、屈むのを忘れていたらしく背の高い大我は思いっきり頭をぶつけた。
『大丈夫?』
「マジで痛ぇー。」
前髪を掻き上げれば少し赤くなってるおでこ。
『大我、ちょっと屈んで?』
言われた通りにグッと顔を近づける大我。
そのおでこを優しく撫でる。
すると、大我の顔が面白いくらいに赤く染まる。
『そんなに照れないでよ。』
「照れてねー。」
『嫌だった?』
「…嬉しかった。」
ー隣にはやけに素直な貴方。
ー日向ー
前の席に座ってる順平に声をかける。
『ねぇ、順平。こっち向いて。』
「ん?」
言葉通り振り返った順平の頭を撫でる。
だけど、髪の毛が手に刺さって痛い。
『痛い。順平の髪痛い。思ってたのと違う。』
「…失礼だな。仮にも俺の彼女だろ。」
ーこれでもクラスの名物カップル。
ー宮地ー
二人っきりの休日。
何故か清志にぎゅうぎゅう抱きつかれてる。
『清志ー、ちょっと苦しい。』
「まだ足りねー…。」
珍しく甘えん坊な彼の頭をヨシヨシする。
『清志さーん。そろそろいいですかー。』
「…まだ、もうちょい。」
ーその後もしばらく離してくれませんでした。
ー紫原ー
放課後の教室。
特に用もないけど、二人で残る。
向かい合ってる彼はくだらない事を話しながらお菓子をひたすら食べてる。
『ご飯入らなくなるよ。』
「ご飯は別腹なの。」
『普通逆じゃない?』
「逆じゃないー。」
むしゃむしゃとお菓子に夢中な彼が体格に似合わず可愛くて、その頭に手を伸ばして撫でる。
「なにー?」
『いや、なんとなく。』
「そっか。」
『ごめん、嫌だった?』
彼は首を横に振り
「俺、一花ちんに頭撫でられるの好きー。」
ーその様はまるで大きな子ども。