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薬屋の譫言

第1章 転生


それから店先に出ると
体調を崩すようになり
調合する道具に触れなくなり
生薬の香りがするだけで
過呼吸の発作が起こるようになった

亡くなった方の笑顔を夢で見る
笑顔が崩れると
顔が般若面になり
私を責め立てる

不眠も相俟って
とうとう部屋から出てこられなくなった

食欲は失せ
体はどんどん痩せていった

いつしか死にたいと
願うようになった

憧れた父のように
薬剤師になれたのに
私の心は折れてしまった
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