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氷華血鎖【鳴門】

第12章 零部・一別


「招集かけた側が言うのも変だけど…大丈夫なの?」

『うん、いつまでもベッタリじゃ成長しないでしょ?』



思ってる事と発する言葉の裏腹に口出しは出来ない。



「では本題に入る。大蛇丸が組織を裏切った」

「あの野郎、やっぱりか」

「チヅ、お前も大蛇丸の標的らしいが…心当たりは?」



心配事を増やさぬ様にと配慮したつもりが今此処で水の泡になる。



『うーん…二年半くらい前の怨み?』



仮面のせいでどんな表情をしているか分からないが声色はおちゃらけている。



一同「………」

『冗談だって。冗談通じない人達だなぁ………まぁ多分だけど…あの人、研究熱心だしアタシの血継限界じゃない?』



氷遁使いは稀少だがそれでも使用出来る者は自分以外にも居ると言う。しかし血遁使いは血筋を辿っても自分しか居ない事を説明する。その目…鏡魔眼の事は伏せて。



「護衛を付けるか…」

『いや、必要無い』

一同「!?」

『村の界隈には特殊で強力な結界を張ってあるから邪な心を持って村に来ようとする人は村すら発見出来ない様にしてある』



そんな結界が張ってあるのは知らなかった。



『それにこうやってアタシ単品で居る時に襲われたって正直負けないと自負してる』

一同(確かに…)





※※※





アタシが暁に協力し出して半年。
三人もメンバーが欠けた。十蔵さんが殉職し、角都さんの相棒も殉職…ってゆーかアレは故意な気がするけども。そして大蛇丸さんの裏切り。何かが色々と変わろうとしている。
そしてアタシも変わろうとしている。アタシはもっと自分の事を知らなくてはならない。この鏡魔眼の事を。



「チヅル」

『何?』

「いや…」

『新しい相棒、良い人だといいね』



お面越しの狭い視界からイタチさんを見上げる。
相棒と組むって事は依頼で忙しくなるだろうし、欠けたメンバーを埋める為に人員を探すのも忙しくなる。暫く会えないだろう。



『じゃあアタシは行くよ。弟妹も寂しがってるだろうし』



勢い良く地を蹴って向かう先は………今は無き乱宮島。



「………チヅル…」




















→to be continued.
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