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氷華血鎖【鳴門】

第5章 零部・暁


『協力、と言いますと?』

「我々はお前の医療術を高く評価している。そこの三人はそれを身を持って経験している」

「「「………」」」

『成程…それでは貴方達はアタシに何を協力してくれると?』

「その子供達の安全と平和を約束しよう」

『本当に?』



その真意を確かめる様に一人一人の目を見て行く。偽る事などさせない様な澄んだ綺麗な目。



『…分かりました。条件を飲みましょう…ですが』

一同「!!!」

『もし約束を違え弟妹に手を出す様な事があれば………お分かりですね?』



全員が無言で数回頷く。弟妹を守ろうとするこの気迫は姉と言うより………母親みたいだと感じた。





※※※





基本的にはツーマンセルで行動してると言う暁御一行。二人一組で行動し任務に出たり情報収集に出たりしてるらしい。ペインと小南、イタチと十蔵、大蛇丸とサソリ、角都ともう一人。ゼツは基本的に単独行動で、トビは正式な暁の一員では無いらしい。補欠的な…アタシと同じポジション。



「チヅルのパートナーは…」

『アタシは一箇所に留まります』



弟妹が居たら満足に移動なんて出来ない。だから何処かに留まって危なくなればまた移動をする。それに一箇所に留まってる方が治療を必要とされた時に所在地が判明してる方が来やすいだろうし、だからそれが一番ベスト…だと思う。



「行く宛ては?」

『それは追追…これからですかね』



理想は…噂や情報が全く入って来ない様なド田舎の小さな集落的なところとかなら多少は平穏に過ごせるのではと思案する。ギブアンドテイクで生活出来る様な所がいい。



『落ち着いたら直ぐに所在地を文に記しますので』

「今はあまり無闇に動かない方が良いんじゃないかしら?」



"貴女が鉄の国から出たのは既に知られ渡ってる"と小南さんから指摘を受け押し黙ってしまう。確かにそうなのだが弟妹は身体が弱い。早々に落ち着ける場所を探さなくてはならない。



「護衛を付けよう」

『えっ…』

「十蔵、イタチ」

「げぇっ!?また餓鬼のお守りかよ…」



何かを悟った様に仲間に指示する暁のリーダーであるペインは、あの輪廻眼の持ち主。実際その輪廻眼がどう言ったものかは分からないけど…彼には見えてるのだろう。この子達の現状が。



-ぎゅっ…-



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