第6章 庶民的
「うん、そのあだ名気に入った。
つうか佳奈ちゃんの中で
俺ってこんなじゃなかったの?」
「うん、全然違う!
こんなに話しやすい
普通の男の子だと思わなかった!」
「えーちょっと微妙、
でもなんか嬉しい」
「うん、確かに。
翔君って芸能人芸能人してないよね」
「ごめんな、櫻井。
こいつらに悪気はない!
いや、佳奈はわかんねえ」
「佳奈も悪気ないもん!
慶太まじでうっさいー!」
「あ、翔君!違うよ?
いい意味でだからね!」
「主人公名前ちゃん、わかってるって」
「へえ、翔様は
主人公名前ちゃんって呼んでるんだあ
かっわいー」
「え、何、なんですか、
どうせ呼び捨てできませんよ」
「え?櫻井、この間は」
「いや、あ、あれは…三井君が…」
「何、俺何かした?」
「ん~…いや、何もしてない!」
「どっちだよ!」
「いーなー!うらやましい!幼馴染~!
佳奈も幼馴染ほしーわ!」
もうすでに初めて会った感じじゃないくらいに打ち解けて。
一体どうなることかと思ってたけど、なんだかすごく楽しい時間だった。