第21章 大切だったのは
君のおじさんから「主人公名前のこと頼む」ってお願いされたけど、今ごろきっと天国で「頼むの意味が違う!」ってす怒ってそうだ。
でもおじさん、俺、主人公名前ちゃんのこと誰にも渡したくないって気づいたんだ。例えそれが三井君でも、ニノでも。
俺の傍に一番傍にいてほしい、そう思ってからは、君にその想いを伝えることばかり考えた。
でもタイミングは合わないもので。
約束した日にあの恋愛報道が流れた。
ドラマの打ち上げの日。
もちろんスタッフもいたのに、たまたま2人でいた所をスッぱぬかれた。
事務所は大変な騒ぎになって、メンバーにも迷惑かけて。宅待機になって家からは出れず、君に会える時間も作れずに。
今会ったところで、また迷惑がかかることも目に見えて。