第3章 俺の彼女
俺の名前は火神大我。今は、カフェを経営している。元々はバスケットをしてたけど、ある理由でもう引退した。
自慢じゃないが、俺には彼女がいる。
バスケットを趣味にしているのも彼女がそう望んだから。
彼女の名前は一花。家でイラストレーターとして仕事をしている。
俺たちが高校生の時から同棲している。
それにはある理由がある。
あの時はただただ申し訳なかったが、今思い出すとゾッとする。
俺から彼女をとると何も残らない。
きっと、割れた砂時計からみるみる砂が出ていくみたいに"オレ"というものがあっという間に空っぽになる。
それぐらい俺にとって彼女はかけがえのない存在なんだ。
今日も彼女はじっと座ったまま俺に微笑みかける。
そう、俺の彼女は
ー腰から下の感覚を失ってしまっている。