第68章 蔑んで※
「れい・・・っ」
彼の冷たくなっている肩に手を掛け、弱々しくその手に力を込めた。
羽織っていた彼の上着を脱がされ、意味の成していなかったブラも取り払われた。
「ん、っあぁ・・・ッ!!」
彼の体とは反対に、熱い舌が蕾を舐め上げた。
口に含まれれば中で転がされ、唇が離れる時は吸い付くように離される。
我慢したくてもできない声は、はしたなくそこで反響した。
「っは・・・ぁ・・・、れ、い・・・?」
壁に押し付けられていた体は再度床へと倒されて。
どうしたのかと名前で問いかければ、彼は余裕の無い表情で私を見つめた。
「隠しておく・・・ものだな・・・」
そう言った彼は傍にあった棚の扉を開け、奥にあった避妊具を取り出してきて。
乱雑に開け、手早くそれを取り付けているのを感じれば、それくらいの余裕はあるのだと安心した。
「ン・・・っ」
唯一身につけていた下着を手荒く取られると、慣らすことなく彼のモノが当てられて。
それだけで体は反応し、疼きが何倍にも膨れ上がった。
「・・・悪い」
その言葉が何に対してなのかは分からなかったが、そんなことを考える暇すら与えられないまま、彼のモノがナカを埋め尽くしていった。
「い、ぁあ・・・っ!!ン・・・ぅ、あ・・・ッ」
痛い。
けれど、その痛みすら気持ちいい。
いつもより質量が大きく感じるのは、慣らしていないからだろうか。
それとも。
「・・・っ、きつ・・・」
どうやら感じていることは同じようで。
それでも溢れてくる液が、幾分か手助けをしてくれた。
力を入れる度に、反対に力は抜かれる。
その為、呼吸は止まりがちだったが彼への負担は軽減されていた・・・はずで。
「っあ、ぅ・・・んン・・・っ、あぁぁ・・・ッ!!」
ゆっくり埋められていく中で、一際弱い部分を彼のモノが通れば、大袈裟な程にビクッと腰が跳ねた。
軽くイってしまったのだと気付けば、再度あの時の煙を末恐ろしく感じた。