第35章 正して※
「ン・・・っ、い、ぁ・・・ッ!!」
ゆっくりと腰を降ろし、彼のソレを受け入れていく。
指とは全く違う質量が与える痛みや快楽は桁違いのもので。
「・・・っ、息・・・止めないでください」
そう言われても、止まってしまうものは仕方ない。
快楽や痛みに耐えるには、無意識にそれは止まってしまって。
呼吸をした方が楽になることは分かっているが、体も脳も言うことを聞かなかった。
「ゆっくりで、構いませんから・・・っ」
そういう透さんの表情は少し歪んでいて。
彼もまた、同じ快楽を味わっているんだと思うと、恥ずかしさと共に嬉しさがあった。
「ふ・・・、ぁあ・・・っ」
体も、繋がっている部分も、快楽に歪む表情も、全て透さんに見られている。普段なら羞恥心でどうにかなっているだろうが、今はそれ以上に彼を求めていて。
腰を降ろすと増していく質量と比例して、快楽の度合いも増していく。
透さんと繋がるこの瞬間が、酷く愛おしい。
「あと・・・少しです」
透さんのその一言で、既にいっぱいになっている膣内に限界を感じて。
「も・・・む、り・・・です・・・っ」
小さく首を降ってこれ以上は厳しいことを伝えた。
「大丈夫です、何度も受け入れたことがあるんですから」
そう、だけど。
でも今までは透さんにしてもらっていたから。
それに、こんな態勢ですること自体初めてで。
いつもとは違う感覚が、快楽の度合いを変えていた。
「とおる、さ・・・ん・・・っ」
もう色々と限界だ、と訴えて。
繋いでいる手の力を更に強めた。
全身が小刻みに震えてくる。
早く、彼を受け入れてしまいたい。
その一心なのに、体はこれ以上言うことを聞かなくて。
「・・・失礼します」
そう断りを入れるなり、徐ろに透さんが繋いでいる両手を離し、その手を私の腰へ添えた。
「あぁぁぁッ・・・!!」
グッと掴まれたと思った瞬間、透さんの腰が下から私を突き上げて。
感じたことのない感覚に、思わず背を反らせながら甲高い声を響かせた。
その反動で行き場の失った手は透さんの胸板についた。