第35章 正して※

「無理に力を入れてはいけませんよ」

そんなことを言われても、自然と入ってしまう力は簡単に抜くことなんてできなくて。

「と、るさ･･･っ」

彼の指で、腟内が満たされる。

痛みはあったけれど、殆ど抵抗無く受け入れたそれを感じ取れば、自分がどれだけ濡らしていたかを思い知った。

「っや、ああぁ･･･ッ！」

指がナカで動きを見せれば、それに合わせて快楽が訪れる。

敢えて弱いところを刺激しない辺り、まだ焦らされているように感じ取った。

「痛くありませんか」

こんな時でも透さんは優しい言葉を掛けてくれて。

それに対して大丈夫、という意味で小さく頷いて答えた。

僅かに痛みはあるが、どうせその内快楽に変わる。今は嘘でも、いずれ本当になるから。

「ん･･･っ、ァ･･･」

ベッドのシーツをギュッと掴み、襲ってくる感覚に耐えた。

焦らされた分、その時は思っていた以上に早くきてしまいそうで。

「い･･･あぁっ、や、だめ･･･っ！！」

透さんの指が、弱いところを的確に攻めてくる。

快楽の度合いが一気に跳ね上がり、同時に声も甘ったるいものに変わっていった。

「あっ、ン･･･あぁっ･･･！！」

ナカの指はバラバラに動きを見せながらも、弱く敏感なところへの刺激は忘れずに行われて。

その度に体はビクビクと痙攣したように反応を見せて、着実にその時へ向かって行った。

「だ、め･･･っ、とおるさ･･･ん･･･っ！！」

どこか焦っているようにも感じる透さんの手付きに少しの静止を求めるも、当たり前のようにそれは受け入れてくれなくて。

「ン、あぁぁあ･･･ッ！！」

浅い所で刺激を続けていた指が、グッと奥まで貫かれた。

大き過ぎた快楽に、一気に底が見え始めて。

「も、だめ･･･っ、とおるさ･･･！！」
「･･･イってください」

その言葉に誘われるように、奥を突かれ、弱い部分に刺激をつづけられればあっという間にその時は目の前に来てしまって。

「あぁ･･･っ！と、るさ･･･っや、ァ･･･！」

頭が真っ白になって。

背徳感のような気持ちに襲われて。

「や･･･っ、あぁぁぁあ･･･ッ！！」

甘い声で部屋中を満たしながら、快楽の沼へと落ちていった。