第116章 安室2※
こうして彼女に質問をしつつも、愛撫する手は止めなかった。
少しずつ刺激しているおかげか、まだ受け入れるには不十分だった秘部も、徐々に粘着質な音を立ててきて。
「・・・まあ、良いでしょう。最後に一つ聞きます」
その言葉に、彼女は素直に安堵した表情を僅かに覗かせた。
・・・本当に最後だと思っているのだろうか。
僕の言葉を信じ過ぎる彼女に、疑いを掛けているのか信じているのか、些か疑問に思い始めた。
「最近、事務所に入りましたよね」
質問、というよりは確認だろうか。
本当は入ったことなんて分かっている。
けれど、頑固な彼女には少しずつ動揺を与えていかなければ。
身体的にも、精神的にも、少しずつ追い詰めていった。
「入って・・・ませんっ」
彼女も少しは、僕の罠だと疑いがあったのではないだろうか。
鍵が交換されていることを読んでいなければ、ピッキングツールを持ってくることもなかっただろうから。
それでも彼女の答えは、否定から口にして。
「鍵にはピッキングの後がありましたので。事務所内の監視カメラには、貴女によく似た人物が映っていましたよ」
カメラにまでは気が回らなかったのだろうか。
確かに、カメラを探す素振りは見せなかった。
帽子を目深に被り、顔も見えないようにはしていたが、公安の人間相手にそんな変装が通用するはずもない。
「誰か・・・事務所に入ったん・・・っん、ですか・・・」
この間も、彼女の弱い部分を微弱に責め続けて。
快楽に溺れ過ぎない、ギリギリの部分を。
「僕には貴女に見えましたよ」
・・・早く、吐いてくれ。
心の中ではそう叫んでいた。
これ以上、こんなやり方で彼女の声を聞きたくない。
悪いのは僕で、身勝手なのも僕で。
彼女は巻き込まれているだけなのに。
・・・今にもバーボンの仮面が剥がれ落ちそうで。
「私は・・・っ、ずっと友人の家に・・・っぁああ!」
その仮面を付け直すように。
十分に濡れていることを確認し、彼女のナカへと指をグッと侵入させた。