第114章 安室1※
深く口付けながら、彼女の太ももに指を添えて。
ゆっくりと、焦らすように体をなぞっていくと、彼女の体はピクピクと小さく反応を見せた。
「んんっ、んう!」
くぐもった声が、僕の口内に吐き出されていく。
それが背徳感も高揚感も湧き上がらせて。
紛らわせるように、片方の手を彼女の胸の膨らみに触れると、指先で蕾をキュッと摘んだ。
その瞬間、背を反らすように跳ねて反応を見せた彼女に、唇を離して視線を合わせた。
「・・・っは、良い反応です」
ああ、このままここに閉じ込めておければ。
何も考えなくて済むのに。
そんな身勝手な考えまで出てくる始末で。
「ここは・・・どうですか」
彼女の目を見つめたまま、太ももに滑らせていた指を足の付け根の方へと移動させていった。
そこからはまさに、勢いだったと思う。
「っやあ、あぁ・・・っ!」
秘部に指を触れさせた瞬間、ナカから溢れ出ていた液が指と絡んで。
今まで幾度となく行ってきた行為のはずなのに。
こんなにも緊張することがあっただろうか。
彼女の甘い声が更に僕をおかしくさせ、繋いでいた彼女の手に力が込められた。
「ま・・・待って、透さん・・・っ」
待てる訳がない。
そんな余裕、今の僕には無い。
「言いましたよね?もう容赦はしない、と」
彼女は必死な抵抗で足を閉じ、僕の手の動きを制限させたけれど。
それを再び開かせると、ゆっくり指を彼女の秘部になぞらせた。
焦らしているようになっているかもしれないが、ここで制限を掛けていないと・・・自分でも彼女に何をするか分からなかったから。
「んっ、あ・・・や・・・!」
再び足が閉じられないよう足を入れ込むと、彼女の体が左右に捩れて。
指が動く度、彼女からは甘い声が吐息と共に漏れ出た。
「聞こえますか。ここ、すごく濡れてます」
指に液が絡む度、粘着質な音が耳を刺す。
こんな事・・・言いたい訳ではないのに。
何かを言葉にしていないと、自分を見失ってしまいそうで。