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【安室夢】恋愛ミルクティー【名探偵コナン】

第104章 終って※




「っ、・・・あァ・・・っ」

甘くはしたない声をあげては、何度も何度も、何度も名前を呼んだ。

そこにいるのだと実感したくて。
ここにいるのだと伝えたくて。

今は二人だけの世界なのだと、思っていたくて。

「零・・・ッ」
「・・・ひなた」

何度でも聞きたい。
何度でも呼びたい。

けど、もうこれ以上は体が耐えられなくて。

「・・・あぁっ、い、ぁああ・・・ッ!!」

思いが溢れてしまうように、快楽も同じように溢れ出て。

二人同時に達すると、荒だった互いの呼吸だけが聞こえてきた。

「・・・愛してる」

おやすみ、とでも言うように。

優しい声で囁かれながら頭を撫でられると、吸い取られるように意識が遠のいて。

もう、大丈夫なのだろうか。
眠っても、良いのだろうか。

でもこれ以上はもう・・・自分ではどうしようもできない。

彼におやすみも言えないまま。

私は糸がプツリと切れるように、意識を手放した。


ーーー


いつの間にか、目が覚めていた。

ただ瞼は開いていたけれど、意識というものはハッキリなくて。

気がつけば、私は起きていたのかと気付く形だった。

「・・・・・・」

あまり良くはないけれど、もう一度眠ってしまいたい。

アラームが鳴っていないということは、起きる時間ではないのだろうから。

そう思い布団の中にもぞもぞと潜り込むと、温かい感触を肌で感じた。

何の感触だろうかと寝惚けながら、その温かさを感じる物に手の平を触れさせて。

心地の良い音を感じると気付いた時、自然とそこへ耳を当てていた。

「・・・起きているのか?」

その心地良い音に耳をすませていると、そこから伝わってくるように声が聞こえた。

この声も心地の良いものだ。
ずっと聞いていたい。

温かく優しい感触に包まれるように再び強い眠気に襲われていると、耳が触れていた温かいものは突然そこから離れてしまった。




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