第13章 愛して※

「･･･っ･･･ん！」

必死に声を我慢するけれどしきれないそれが漏れて。

「我慢しているひなたさんも可愛いですけど、できればその声を聞かせてほしいですね」

そう言うなり、反対の突起を口に含まれる。透さんの舌が突起に絡みつく感覚に、体がピクピクと反応してしまう。

「んっ、ぁ･･･や･･･っ！」

突起を虐める透さんの手に、快楽からかちょっとした恐怖からか、小刻みに震える手を添える。

口に含まれている方も、舐め上げられたり、舌先で転がされたり、新しい快楽が次々と襲ってきて。

「や･･･！と、る･･･さん･･･っ」

これ以上刺激を受けると、声も他のものも我慢できそうにない。静止をお願いしたくて彼の名前を絞り出すが。

「そんな声で呼ばれると止まれなくなります」

彼には逆効果だったようで。片方の突起を強く吸い上げられた。

「･･･っや、あぁ！」

自分のものとは思えない甘い声が出てきて。一瞬で我に返り口を手で抑えるが、出てしまったものは元に戻せなくて。

「･･･良いですね、その声」

一段と楽しそうに言われて。
それにちょっと悔しさが生まれた。

その間にも、透さんの手による愛撫は続いていて。体が自然と捩れるように動いてしまう。

「とおる･･･さ･･･」

涙が溜まった目で透さんにキスを強請る。口角が一瞬上がったように見えたと思ったら、もうそれらは触れ合っていて。

「･･･んぅ･･･ん」

気持ち良い。
透さんのキスが堪らなく好き。

舌と舌が絡みつく度に、 意識が遠のく。

透さんの舌は何か別の生き物のようで。

「･･･んっ、んん･･･！」

キスの最中に、下着ごと履いていた服を脱がされる。
見られてはいないけれど。透さんの前で露わにされる体に恥ずかさばかり込み上げる。

「は、ぁ･･･んっ･･･」

深く深く、食べられるようにキスを続けられて。透さんの空いている手の指先が、太もも辺りからゆっくりと体をなぞる。

擽ったい感覚と、もどかしい感覚。
絶妙に混ざり合う刺激に、また体が反応して。