第15章 クリスマス
市川に思いを寄せたまま何も言えずにクリスマスイブになっていた。
クリスマスの日にプレゼントする予定で作った手編みのマフラー、渡せるかな。
それしか頭に無かった。
夜、私の家でクリスマスパーティーを友達としていた。
その時…。
リリリリリッ!
電話だ。
もしもし。
九時に学校のプールで待ち合わせな。
プープー。
切れちゃった。市川の声だよね。
今日マフラー渡しちゃおうかな。
八時半。
それじゃあまたね、友達は帰った。
急がなきゃ。
御洒落して、髪の毛は久しぶりにおろして、ブーツを履いて私は親にばれないようにこっそり家を抜け出した。
最高の24日になればいいな。