第2章 リヴァイ★邂逅相遇
時遡ること数時間前。
この日、珍しく早く仕事が終わったリヴァイは、寒くなりだした池袋の街を目的もなく歩いていた。
「…………………。」
池袋でエルヴィンと仕事を始めてから数年たった。
この道も歩き慣れた道で、特に何も変わったことなどない。
ないはずだった。
しかし……
「あ?こんな看板、前からあったか?」
目の前に現れた大きな看板には色とりどりの鳥の写真。細い路地の方向に矢印がかかれており、「バードショップ」と記載されている。
「バードショップ?ペットショップとは違うのか?」
もとより動物は嫌いではないリヴァイはほんの好奇心のつもりで細い路地に入って行った。
細い路地に入ったところですぐに目的のバードショップはあった。
ずいぶん小さな店だったが、スペースをフルに使い、鳥の飼育に使う物やエサなどが所狭しと陳列されている。
思いの他店内は奥行きがあり、扉で区切られた部屋の向こうが「生体室」となっていた。
思い切って中に入ってみると、そこはリヴァイが生まれて初めてみる光景だった。
右も左も前も後ろも鳥だ。
色とりどりのインコやらオウムやらがいっせいに自分を見ている。
ような気がした。
ぐるりと一通り見て回ると、ふと1つの鳥かごが気になった。
1番端っこに置かれた小さめの鳥かごには、グレーと白のまだら模様のインコがちょこんと止まり木に止まってリヴァイを見つめていた。
まわりの鳥たちはソワソワと動き回り、やかましく鳴き、賑やかにしているが、そのインコは騒ぐこともなくちょこんと止まり、リヴァイから目を離さない。
なぜだかリヴァイも目が離せなくなる。
「………………。」
売れ残りなのだろうか…
リヴァイは思った。
他の鳥たちに比べ、体の色が地味な上にキレイな声で鳴いたりもしない。
体長は頭からしっぽまで30センチほどはありそうだが、その大きさの割にはカゴが小さいように感じる。
プレートには
「オカメインコホワイトフェイスパール」
「¥15.000」
と書いてあった。