第6章 リヴァイ★懺悔
朝食を食べて出かける準備をするが、なんだか真珠の様子が落ち着かない。ソワソワとリヴァイを見つめている。
一緒にオフィスまで行けるのがそんなに嬉しいのだろうか。仕草がいちいち可愛いやつだ。
身支度を終えると、渋滞を想定して少し早めに家を出た。地下駐車場で愛車ハリアーのロックをあける。助手席はすっかり真珠の専用シートだ。
エルヴィンに車で行く旨をLINEすると、「貴婦人も一緒か?」と、女子高生が使いそうなスタンプと共に返信がきたため、そこは既読スルーにした。
オフィスに着くとエルヴィンは待ってましたとばかりに真珠を迎え入れる。
「おはようリヴァイ。その顔だと、昨日の不機嫌は解決したみたいだな。それに貴婦人、よくきたね。」
両腕を広げて近づいてきた。真珠をかまいたくてかまいたくて仕方ないようだ。かごをあけて遊ぼうとしている。
「あいかわらず気持ち悪ぃな。しつこくするなよ。」
親切に忠告をしてやったと言うのに、エルヴィンはまたもグイグイと近づいたため、すっかり嫌われてしまい、真珠は助けを求めるかのようにリヴァイの肩まで逃げて行ってしまった。
「言わんこっちゃねぇな。」
「何故私は貴婦人に嫌われてしまうんだ……」
「本気でわからねぇのかよ…鳥にも懐かれないなんて重症だな…そんなんだからいつまでたっても女ができねぇんだよ。」
「リヴァイ…お前に言われたくはない。それにお前だって独り身だろ。」
「ハッ、一緒にするな。お前と違って俺はそこそこモテたぞ。人間の女は性に合わなかっただけだ。」
「今は貴婦人が恋人か?」
「あぁ、何とでも好きに言え。俺はこいつがいればじゅうぶんだ。」
すっかり吹っ切れているリヴァイは、見せつけるように真珠の背中にキスをする。すると、恨めしく見ていたエルヴィンが2人の姿を写真に撮って、LINEで送りつけてきた。
「なんだよ。邪魔してくれるなよ。」
「よく撮れすぎている。私は2人が本気で羨ましい。」
スマホをタップして写真をみると、なるほどよく撮れていた。リヴァイはハンジにうまくいった旨をまだ連絡していなかったので、簡単に礼を伝える文章と、今撮った写真を送信すると、よくわからないスタンプが10連チャンで返ってきた。