第3章 リヴァイ★詮索される
リヴァイは右手で頭を撫でてやると、顔を傾け真珠の背中に唇をつける。
真珠からはなんともいえない粉っぽい匂いがする。
フレグランスの類のようないい香りでは決してない。
だからといって獣臭いわけでもない。
これはかいだことのある人間にしか到底理解できるものではないが、とにかくクセになる匂いなのだ。
リヴァイはこの真珠の匂いを堪能するのがもはや日課となっていた。
一通り堪能して満足すると、やっと夕食が始まる。
「おい、真珠、なんだか俺たちが一緒に暮らし始めたこと、いろんなやつらにバレてて正直驚いたぞ。」
すると真珠は肩から降り、テーブルの上に立つと、リヴァイの顔を見上げ、じっと見つめる。
「(バレると何か困るのですか?)」
そう言いたげだ。
「いや、困ることはないけどな…」
まだ飼い始めて数日だが、真珠はリヴァイが想像していた以上に可愛いやつだった。
今まで恋人を作ったことが何度かあったが、女のワガママや干渉に次第に面倒くさくなり、長く続いたことがなかった。
しかし、真珠からは頭を撫でろと甘えらるのも、肩や腕にまとわりつかれるのも不思議と嫌ではなかった。
どうやら自分には人間の女は性に合わないらしい。
自虐的に笑いビールを飲み干すと、愛しい真珠の頭を撫でてやる。
「フッ、可愛いやつだな…」
一緒に住み始めてまだ数日だが、真珠はリヴァイにとってかけがえのない癒やしになっていた。
真珠も真珠で、すでにリヴァイの恋人気取りだ。
2人の穏やかな時間は今夜もゆっくり過ぎていった。