第4章 ルカー匂いでふやけ溶けるー
キスの課題から数日後
ルカとアリスの距離はグッと縮んでいてもう既に恋人同士のように打ち解けあっていた。課題がなくてもキスをしたがるアリスにルカも喜んで応える。
「‥ルカ、キス、だめ…?」
「‥さっきもしたのに?」
「したく、ない…?や?」
「嫌なわけないでしょ…おいで、すみれ。」
用事をしてたルカが部屋の真ん中で手を広げて呼んでいる。アリスはその腕に飛び込んでギュッと抱きついた。自然に頬が緩む
「…キスだけだと思ってたらハグもしてもらっちゃったっ」
嬉しそうにふにゃりと笑うアリスにルカの方がタジタジで頬や耳が赤く染まる。
「ん。」
「…どうしたの、すみれ。」
「…ちゅー、は?」
「あれ、今しなかったっけ、?」
「むぅ、してない。」
「うそだ、したよ?」
「してない!…ルカ、わすれたの?」
見つめてくる顔が可愛くて意地悪したくなるのは仕方ないとルカは思っている。
「…、してないね、わすれてないよ。…可愛いからつい。」
「っ、ひどいっ」
「ごめんね。ほら、キスしよう。」
「ん。」
不貞腐れて尖った唇が上を向く。
「なに、その顔。…すみれ、おこってるの?」
「んー!」
「…おこんないで、ごめんね」
囁いてルカがキスを落とす。すると尖った唇の力が抜けてまたふにゃりと笑う。
「…ゆるす…」
そんなやり取りをしているとルールの紙が光った
「…あ。課題」
「‥う、ん」
ちょっと強張ったアリスの様子に気付きルカが頭を撫でる。
「…すみれ…こわい?」
「…ちょっと、だけ…」
「…、だいじょうぶ、おれが、いるよ。」
「うん。ルカと一緒だから、がんばる。」
そうしてルカとアリスが出会ってから二つめの課題がはじまる。
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