第2章 Memory
「私ね...風磨のこと好きなんだ」
思い切って自分の気持ちを言った。
本当はもう少し後になってから言おう。
そう思っていたけど....
チャンスは今しかない。
風磨を見ると、少し顔が赤らんでいた。
それが、恥ずかしさのせいか
この茜色の空のせいなのか
いまだによくわからないけれど...
風磨は
「俺も。俺も奈々のこと好き」
確かに
私の耳にその声は届いた。
そして続けた。
「俺、絶対にデビューして、夢叶えて、ここに戻ってくるから」
風磨の目はとても真剣だった。
「私...待ってるから。私も自分の夢叶える。そしたら、2人でまた会おう」
私たちはそう固く約束をした。