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未完成なワルツ
第11章 ◎裏切り
泣きながら震える手を抑えながら、
スマホの電話帳から彼の名前を探した。
'雅紀'
やっぱり彼を求めてしまう。
彼が私の心から離れない。
私は好きなんだ。彼のことが
LRRRRRR.....
〈ただいま電話で出られません。
伝言を残す場合は……〉ピッ
スマホの電源を消して、
私はまた静かに涙を頬に流した。
「っ…………雅紀…………っ……ご、めん」
雅紀が言ってたのはこのことだったの?
雅紀が心配してたのがことのこと?
なのに私は思いっきり彼の頬を叩いた。
「最低だ……私」
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